ビジネスホンの停電機能って!?―停電発生時の対策と賢いUPS活用方法
停電時に電話が使えなくなり、大変な思いをしたという話を耳にすることがあります。
事業内容によっては、死活問題になるケースもあるのではないでしょうか。
今回は、停電時にもビジネスホンが止まることなく使える「停電機能」について理解を深めていきたいと思います。
目次
停電時にも電話が使用できる!停電機能付ビジネスホン
通常、ビジネスホンは主装置から給電を行うため、停電発生時には給電がストップするので、電話が使えなくなります。
しかし、停電発生時も電話回線の給電機能を利用して電話を受けたり、かけたりすることができるのが「停電機能付ビジネスホン」です。
停電機能付ビジネスホンの場合は、電話回線が動作していれば停電時でも継続して利用することができます。
その理由は電話回線に微量の電流が流れていて、その電流を利用してビジネスホンを作動させるという仕組みなのです。
「ひかり電話」では停電機能付ビジネスホンの利用が出来ない
停電機能付ビジネスホンは、停電発生時に電話回線の電流を利用して、停電発生時にビジネスホンを作動させます。
つまり、電話回線を使用しない「ひかり電話」には、停電機能付ビジネスホンを設置することができません。
また、「ひかり電話」の使用には電源が必要です。
そのため、停電発生時には、ひかり電話自体が停止してしまいます。
停電機能付ビジネスホンの種類
停電機能付ビジネスホンには、アナログ回線用とデジタル(INS/ISDN)回線用の2種類が存在します。ご利用になっている電話回線に合ったものでないと作動しませんので、注意が必要です。また、導入時にはビジネスホンの見た目にも注意が必要です。
停電機能が無い普通のビジネスホン、アナログ回線用停電機能付ビジネスホン、デジタル(INS/ISDN)回線用停電機能付ビジネスホンと3種類のビジネスホンがありますが、それぞれの見た目に違いの無いメーカーが多いです。
以下の写真をご覧ください。
今回は各メーカーで代表的な停電機能付ビジネスホンをご紹介します。
ここまでで紹介してきた「NTT」、「岩通」、「パナソニック」では、通常のビジネスホン、アナログ回線専用とデジタル(INS/ISDN)回線専用で外観の違いが分からないので、「型番」で確認する以外の方法がありません。
そのため、NTTでは「停電用」というシールを貼付するなどの工夫をしていることがあります。外観だけではなく機能的にも停電機能以外、普通のビジネスホンと同じように使うことができます。
次にご紹介する「NEC」は外観で違いが分かるため、間違えにくいビジネスホンです。
停電機能付ビジネスホンを製造してい無いメーカー
停電機能付ビジネスホンの製造を行っていないメーカーがあります。
その場合は、「停電切替アダプター」を通常のビジネスホンに接続するという手法をとっています。
この「停電切替アダプター」は後付け可能なので、ビジネスホン自体を買い替えの必要がありません。
例えばSAXA(サクサ)のTD615やTD625などの機種は、ADI605/ADA605のアダプターをビジネスホンに装着して使用することで、停電機能を付加することができます。
日立・ナカヨでは、ビジネスホン内部に停電アダプターを装着する必要があります。
どちらのメーカーも停電アダプター装着には、停電切替ボックスなどを利用したり、ビジネスホン内部に停電アダプターを装着するなど複雑な配線作業が伴いますので、プロの工事人による工事が必要となります。
また、停電アダプターも停電機能付ビジネスホンと同様に、電話回線に流れている微量の電流を利用して作動させるため、「ひかり電話」ではご利用いただけませんので、注意が必要です。
「ひかり電話」の場合、UPSを利用すれば停電時も利用可能になる!?
先ほど、「停電機能付ビジネスホンは、ひかり電話では利用できません。」と説明しましたが、ひかり電話を利用していても停電発生時に電話が使えるようにする、という事自体は別の方法で解決できます。
それはUPS(無停電電源装置)を導入するという選択です。
UPSとは、「Uninterruptible Power Supply」の略で、停電などにより商用電源が断たれた場合でも、接続している機器に対して、一定時間電力を供給することが可能な電源装置です。
このUSPの最大のメリットが、電源供給に必要なもの全てがつなげられるという点です。
停電機能付ビジネスホン、停電アダプターの場合、電話回線1本に付き、1台しか停電機能付ビジネスホンを使用することができません。
しかしUPSの場合、ビジネスホンはもちろん、複合機やパソコン、受付電話なども停電発生時に通常と同じように使用することができます。
UPSのデメリット
USPを導入することで、停電発生時にも通常時と同じように電源供給を行う事ができます。
しかし、UPSにもデメリットはあります。それは「コスト面」。
規模にもよりますが、2~3時間給電できるUPSを導入する場合、30~50万円の費用がかかります。また、UPSに内蔵されているバッテリーは3年毎に交換することが推奨されているのですが、そのバッテリー自体が非常に高価なのです。
いつ発生するかわからない停電のために、多額のコストをかけてUPSを導入される企業はあまり多くありませんが、ビルの電気メンテナンスなど予定された停電に加え、落雷・竜巻・地震など発生が予測できない災害による停電も考えられます。その間の業務に支障を来たす恐れがあると困るので、大手企業ではUPSの導入に積極的だという話も聞きます。
UPSに力を入れているのは?
どのメーカーもUPSの商品開発に力を入れていますが、その中でも特に力を入れて開発している「ナカヨ電子サービス」のUPSに、今回スポットを当ててみたいと思います。
ナカヨの「UPS」の特長としては、安全性・環境配慮にこだわった開発が行われていて、長寿命のバッテリーで長期間のメンテナンス不要を実現しています。
まとめ
企業でどのような停電対策を行っていくべきか。いつ起こるか分からない「停電」に対して、どのように向き合っていくかは、業務内容、発生する損失、導入コストなどによって企業ごとに対応は異なると思います。
突然起こる「停電」に対して、事前にどのような対策をしていくのか。
それを考えるキッカケにしていただけたら嬉しく思います。
企業が最も失ってはならないものは「データと信用」という今の時代、必要なコストをかけて事前の対策していくことが望ましいと考える人が多くなってきています。
そんな中でビジネスホンでも「ひかり電話」の普及が進んでいる昨今、UPSを導入することが停電対策の最有力となっていくのではないでしょうか。
記事中でご紹介した
「停電機能付ビジネスホン」を取り扱っているビジネスホン専門店
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