オフィス電話はどれを選ぶ?ビジネスホン、PBX、IP-PBX、クラウドPBXの違いを徹底解説!
社会人のコミュニケーションツールとして欠かせない「電話」。
メールやSNSが一般化している現代社会においてもなお、オフィスに電話の存在は欠かせないものです。
そのような中で、オフィス用の電話システムの多様さに頭を悩ませている方も少なくないでしょう。選択肢が多いほど、どれを選ぶのが正解なのかわからなくなってしまいますよね。
今回は、オフィス用の電話システムである、ビジネスホン・PBX・IP-PBX・クラウドPBXの4種類について解説していきます。
それぞれのシステムに適した企業の特徴についてもご紹介していきますので、ぜひオフィスの電話システム選びにお役立てください。
目次
オフィス用電話システムにはどのようなものがある?
はじめに、冒頭でも触れたとおり、多くのオフィスで選択されている4種類の電話システム、ビジネスホン・PBX・IP-PBX・クラウドPBXについて、それぞれの特徴を解説していきます。
ビジネスホン
一般的な家庭用電話機の場合、ひとつの電話回線につき1台の電話機しか使用できませんよね。ひとつの電話回線につき、複数の電話機を接続できるシステムがビジネスホンです。
複数の電話機を利用する際には、内線電話として利用でき、社内間通話には料金がかかりません。また、外線着信をどの電話機からでも取ることができ、オフィスでの業務効率化にも役立ちます。
これを可能にしているのが主装置と呼ばれる機器で、ビジネスホンを設置する際には必ず主装置もセットで設置しなければなりません。
オフィス用電話システムの中でも比較的低コストであることから、現在ではビジネスホンが主流となっています。
PBX
PBXもビジネスホンと同様に、ひとつの電話回線で複数の電話機を接続することができます。
このとき、主装置の代わりに設置するのがPBX(Private Branch eXchange:構内交換機)という高度な機械設備なのです。
PBXは主装置よりも高性能で、PBX1台につき数千台もの電話機を接続できます。また、拠点間通話にも最適であり、拠点となる各オフィスにPBXを設置しておけば、離れた距離にあっても内線での通話が可能となり、コストを削減できます。
IP-PBX
従来の電話システムでは電話回線を利用して通話を行いますが、インターネット回線を利用したのがIP-PBXです。
インターネット回線の利用により、基本料・通話料の大幅なコストダウンを実現。同一プロバイダ間であれば無料で電話システムが利用できることもあり、コスト面では非常に長けていると言えるでしょう。
また、IP-PBXはLANケーブルを用いて接続を行うため、ビジネスホンやPBXと比べてPCと連携しやすくなっています。CTIを利用して着信と同時にお客様情報をPC上に表示する、というようなことを気軽にできる拡張性もあり、オフィスでの作業効率化に期待できます。
クラウドPBX
クラウドPBXとは、PBXの仕組みをクラウド上(インターネット上)で管理できるシステムです。
インターネットに接続されていれば、スマートフォンやタブレット、PCなど、端末の種類を問わずいつでも・どこでもオフィス用電話システムを利用できる点は、クラウドPBXの最大のメリットと言えるでしょう。
また、各電話システムに必須であった主装置やPBXなどの機器をオフィスに設置する必要がないため、初期費用を抑えられることから、最も低コストで導入できます。
ビジネスホン向きの企業
ビジネスホンは、オフィス用電話機に必要な内線、外線、保留、転送といった機能を使用でき、オフィス用電話システムの中では、クラウドPBXに次いで2番目に安価に導入できます。
そのため、中小企業には最適なシステムだと言えるでしょう。PBXを導入するほどの資本力はなくとも、ビジネスホンなら十分に導入できます。
逆に、個人事業主や零細企業、スタートアップやベンチャーといった環境には、ビジネスホンはあまり適さないでしょう。従業員数が少ない場合には、低コストで利便性のよいクラウドPBX向きだと言えます。
PBX向きの企業
PBXは、ビジネスホンシステムと比較して数千台もの電話機を接続できることが強みです。さらに、距離が離れていても拠点間通話を内線化できる点もメリットと言えるでしょう。
しかしながら、機器の導入にかかる初期費用には膨大な資金が必要になります。
そのため、PBXは大企業や大規模なコールセンター向きだと言えるでしょう。豊富な資金力を活用することで、接続数というPBX最大の長所を生かした運用ができます。
IP-PBX向きの企業
IP-PBXは、インターネット回線を利用することで通話料をぐっと削減できる点から、外勤の社員が多い企業や、海外とのやり取りが多い企業に適しています。
国内通話であれば、距離に関係なく全国一律料金で通話でき、国際電話でも一般加入電話より安く使用できます。
現在IP電話を利用している企業では、IP-PBXを導入することで、スマートフォンの内線化などの拡張も可能であるため、IP-PBXを導入することでよりIP電話を便利に利用できるでしょう。
クラウドPBX向きの企業
クラウドPBXは、PBXをクラウド上で管理することから、主装置やPBXなどの機器をオフィスに設置せずに使用できることが特徴です。
そのため、オフィス用電話システムの中で、最もコストを抑えた導入が可能で、個人事業主や零細企業では重宝されるでしょう。
また、インターネット環境さえあれば、いつでも・どこでも、さまざまなデバイスでオフィス用電話システムを利用できます。
働き方改革に熱心に取り組むベンチャー企業では、リモートワークやフレックスタイム制など、多様な働き方を促進している企業も少なくないでしょう。
クラウドPBXならPC、スマートフォン、タブレットなどさまざまな機器で利用できることから、在宅ワーカーとの連絡手段としても有用なのです。
オフィス用電話システムは自社環境に適したものを選択しましょう
オフィス用の電話システムには、ビジネスホン・PBX・IP-PBX・クラウドPBXの4種類が存在します。今回はそれぞれの特徴と、導入に適した企業の特徴について解説してきました。
せっかくオフィスに電話システムを導入するなら、自社の環境に合ったものを選択し、強みを生かして活用したいものです。
たとえば、高額なPBXは中小企業には難しい選択ですし、逆に接続台数が少ないビジネスホンを大企業が導入すれば、かえって運用コストが高くなってしまいます。
このような問題を避けるためにも、オフィス用電話システムを導入する際にはぜひ当記事を参考にしてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
またお会いしましょう!
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